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第1回:意匠とは?デザインを守る知的財産を弁理士がわかりやすく解説

2025年10月13日 | ブログ

「意匠(いしょう)」とは、商品のデザインを守るための知的財産権です。形や模様、色彩など、目で見て感じるデザインの特徴を保護する制度として、特許庁に登録できます。

たとえば、化粧品のボトル、家電の形、スマホの画面デザインなど、見た目に工夫を凝らした部分は登録の対象になり得ます。

意匠が守るのは「見た目のデザイン」

特許が「技術的なアイデア」、商標が「名前やロゴ」を守るのに対し、意匠は商品の外観を保護します。

  • ・家具や雑貨の形状
  • ・コスメ容器の曲線や装飾
  • ・アプリ画面のレイアウト

つまり、これらの「デザインの特徴」を登録しておくと、他社がそっくりなデザインを真似して販売することを防ぐことができます。

例えば、こちらも参考にしてみてください:意匠って聞いたことある?

登録をするメリット

意匠登録をすると、次のような効果があります。

  • ① 類似デザインの模倣を防げる
    先に登録しておくことで、模倣品の販売差止めが可能になります。
  • ② ブランドイメージを守れる
    「この形といえば自社」という印象を維持しやすくなります。
  • ③ デザインの投資を保護できる
    開発・デザイン費をかけても、模倣されてしまえば回収が難しくなります。意匠登録はそのリスクを防ぎます。

登録の対象となる「例」

次に、意匠登録できるデザインの一例を挙げます。

  • ・ボトルや容器の形状(例:香水瓶、シャンプーボトル)
  • ・家電の外観(例:ドライヤー、掃除機、冷蔵庫)
  • ・アプリ画面や操作アイコン
  • ・家具やインテリア製品のデザイン

特に、近年は、デジタル画面のデザインも保護されるようになり、IT・アプリ企業にも関心が高まっています。

他の知的財産権との違い

それでは、意匠と他の知的財産との違いを比較してみましょう。

以下の表にまとめてしました。

権利の種類保護対象登録先
特許権技術的なアイデア(機能)特許庁
意匠権商品の見た目(デザイン)特許庁
商標権商品名・ロゴ・マーク特許庁
著作権創作物(図面・文章・音楽など)自動的に発生

制度の参考情報

制度の詳細は、特許庁の公式サイトでも紹介されています。
特許庁:意匠制度について(公式サイト)

まとめ|意匠登録でデザインを「資産」に

意匠に関する知識がないと、「デザインなんて真似されても仕方ない」と思われがちです。

しかし、意匠登録をすればビジネスの資産として保護できます。商品デザインにこだわる企業こそ、意匠権の活用が重要です。

次回は、意匠登録の流れ|出願から登録までのステップを解説します。


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