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デザインを真似されたらどうする?女性起業家のための不正競争防止法ガイド

2025年10月7日 | ブログ

あなたのブランドの“見た目”は、立派な知的財産です。とはいえ、どこまでが「参考」で、どこからが「模倣」なのかは分かりづらいもの。今回は、幾何学的な三角パネルで知られるバッグの「BAOBAO」事件を手がかりに、女性起業家の皆さま向けに不正競争防止法のポイントをやさしく整理します。

目次

  1. BAOBAO事件から見えること
  2. 不正競争防止法で守られるケース
  3. 女性起業家が今日からできるチェック
  4. まとめ──「大丈夫かな?」と思ったら

BAOBAO事件から見えること

人気デザインは、しばしばよく似た商品を生みます。裁判では、消費者がバッグ全体の形態を見て特定ブランドを想起するほどに周知であれば、登録がなくても不正競争防止法で保護され得ると判断されました。つまり、デザイン自体が“表示(ブランドサイン)”として機能していれば守られる可能性があるのです。

関連:意匠権とは?商品の見た目を守る仕組み(内部リンク)

不正競争防止法で守られるケース

  • 周知表示混同惹起(不競法2条1項1号):
    デザインが広く知られており、他社のそれと混同を生じさせる場合。
  • 形態模倣(同3号):
    商品の形態を実質的に同一に模倣して譲渡・貸与などをする場合。

もっとも、周知性・識別性・独自性などの立証が必要です。だからこそ、日頃の発信・掲載実績・展示の記録を残すことが重要です。

参考:特許庁|不正競争防止法の概要(外部)

女性起業家が今日からできるチェック

  1. 自社デザインの証拠化:発売前後の画像・図面・初期案・SNS投稿を日付つきで保存。
  2. 露出の記録:展示会・媒体掲載・広告出稿を一覧化(周知性の裏づけ)。
  3. 早期の意匠出願:主要バリエーションも視野に。
    関連:オーバーオール事件:不正競争防止法で守られた事例(内部リンク)
  4. 他社デザインとの距離感確認:「参考」にとどまっているか、第三者目線でチェック。

クイック自己診断
・「この形はうちのだ」とお客様に言われるほど定着している
・発売当初からの画像・掲載実績を体系的に保存している
・似た商品を見つけたらすぐに証拠化できる運用がある

まとめ──「大丈夫かな?」と思ったら

デザインは、あなたのブランドそのもの。だからこそ、守り方攻め方の両方を早めに整えることが肝心です。とはいえ、周知性の立証や類否判断は専門的。ここまで読んで、「自分の商品は大丈夫かな…」「もしかしてまずいかも…」と少しでも感じたら、今が相談のタイミングです。

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参考:意匠権の基礎(内部)不正競争防止法(特許庁)