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樹脂組成物・高分子化合物の特許は専門弁理士へ

2025年11月8日 | ブログ

樹脂や高分子の特許では、分子構造や配合比率など、微妙な条件の違いで効果が大きく変わります。そのため、発明の本質を理解せずに明細書を書くと、重要な部分を落としてしまい、権利範囲が狭くなるおそれがあります。

配合比率や構造式の理解が欠けると起こるリスク

弁理士が化学構造を十分に理解していないと、次のような問題が生じることがあります。

  • 重合体の違いがわからず、特許請求の範囲の記載が明細書でサポートされない
  • 主要成分と添加剤の関係がうまく説明できず、進歩性が否定される
  • 分子量や架橋度などのパラメータをどう定義するか誤り、クレームが無意味なものとなる
  • 反応例や製造条件の説明が不十分で、実施可能要件を満たさない

たとえば「粘着剤」や「樹脂改質剤」では

同じアクリル系でも、モノマー組成・重合方法・架橋剤の種類によって、物性が大きく変化します。弁理士がこれらを理解していないと、特徴を正確に表現できず、特徴のない組成物と判断されてしまうこともあります。

専門弁理士が関与するとどう変わるか

高分子化合物の化学構造式、反応スキームを読める弁理士なら、次のようなサポートが可能です。

  • 効果の根拠となる構造的特徴を明確化し、クレームを広く設計
  • 測定方法や分析結果(GPC、DSC、IR、NMRなど)を論理的に説明
  • 測定方法の記載漏れ・間違いを防ぐことができる
  • 権利化後の分割・追加出願にも対応できる設計を提案

弁理士選びのポイント

「特許は誰に頼んでも同じ」と思われがちですが、技術理解の深さで結果は大きく変わります。樹脂や高分子の特許では、実験データの意味を読み取れる弁理士を選ぶことが、後の権利範囲やライセンス交渉での強みになります。

関連記事:実施例の準備で差がつく ― サポート要件・実施可能要件を満たすコツ

まとめ:構造を“読む力”が特許を変える

樹脂や高分子の発明では、化学構造を理解し、技術の本質を言葉にできる弁理士が不可欠です。ミレニア弁理士法人では、化学・材料・粘着剤・半導体など、複雑な構造を扱う発明を専門に支援しています。

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参考:特許庁 審査基準

特許・実用新案審査基準